ガス灯について
赤レンガ建築と盛岡の街を照らすガス灯
岩手県を代表する歴史的建造物「岩手銀行赤レンガ館」。その傍らに立つガス灯と赤レンガの組み合わせは、明治のモダニズムを象徴する存在です。
明治時代に盛岡銀行本店として明治44年に竣工した赤レンガ建築と、昭和63年に設置されたガス灯は、移りゆく盛岡の街なかで、今も変わらず歴史と文化を見守り続けています。この景観は平成2年「赤レンガ建物のライトアップとガス灯」として旧建設省の「手づくり郷土賞・街灯のある街角部門」で表彰されました。ガス灯の穏やかな光が、盛岡の街並みの美しさをより一層引き立てている証といえるでしょう。
また、この赤レンガ建築は東京駅と似ているとよく言われます。それもそのはず、設計を手掛けたのは東京駅と同じ辰野金吾と、盛岡出身の建築家・葛西萬司(かさい まんじ)によるものなのです。
街とともに歩んできた「盛岡のあかり」
盛岡は、明治から昭和初期にかけて建てられた重要文化財級の建物が今も息づく街です。それらの建物を優しく、そして美しく照らしてきたのが、ガス灯の光です。
南部藩士が日本で初めて灯したとされるガス灯は、時を超えて盛岡の街に受け継がれ、赤レンガ建築をはじめとする歴史的建物の魅力を静かに浮かび上がらせています。
ガス灯は、単なる照明ではなく、街とともに歩んできた“盛岡のあかり”。その灯りがともるたび、盛岡の人々の暮らしや文化、そして街への誇りが静かに映し出されます。
日本における都市ガスの始まりも、まさにこのガス灯からでした。盛岡でも昭和5年に盛岡瓦斯株式会社(現・盛岡ガス株式会社)が設立され、家庭や店舗へのガス供給が始まります。この地で最初に灯ったガスの炎は、街を照らすあかりから、人々の暮らしを支えるエネルギーへと形を変えていきました。
そして現在、盛岡ガスは「ガス灯のぬくもり」を原点に、エネルギーとあかりの未来を見つめながら、地域の暮らしに寄り添い続けています。街を照らしてきたあの灯りのように――盛岡ガスは、これからも人と街をやさしくつなぐ存在でありたいと願っています。